購買力平価と為替相場

各国の為替換算レートのことを“平価”といいます。そして、通貨の各国内での購買力が等しくなるような平価のことを“購買力平価”といいます。ここで、購買力というのは、その名の通り、ものを買うことのできる財力ととらえていいでしょう。この“購買力平価”が為替相場を決定づける要因の一つであるという説があります。1921年にスウェーデンの経済学者グスタフ・カッセルによって発表されました。


具体例を挙げてみます。例えば、為替レートが1ドル=120円だったとします。この場合、日本で120円だったペプシコーラは、アメリカでは1ドルになります。ここで、日本国内の物価が10%上昇し、アメリカ国内の物価が15%上昇したとします。


つまり、アメリカのほうが5%多めに上昇したことになります。この場合、アメリカで1ドルだったペプシコーラは1.15ドルになり、日本で120円だったペプシコーラは132円になります。しかし、このままでは1ドル=120円の為替レートが無視されていることになります。


そこで、為替レートは物価との均衡を保つために、ドルが円に対して5%下がります。つまり、1ドル=114円になるわけです。このように、物価の変動と為替レートが連動し、商品の価格を一定に保とうとするのです。


二国間の為替レートが一定であれば、一つの商品の価格もずっと一定になることになりますが、実際はそうではありません。物価や為替レートは絶えず動き続け、購買力を一定に保とうとしているのです。