アメリカの通貨政策に注目する

為替相場の中長期トレンドを決める要因の1つとして挙げられるのが、アメリカの通貨政策です。アメリカは過去に3回ほど、ドル安誘導政策を行っています。1回目は1971年のニクソン・ショックです。このときは当時のニクソン大統領がドルと金の交換を停止する宣言を出したことで、為替は本格的な変動性相場に突入し、大幅なドル安なりました。


2回目は1985年のプラザ合意です。このときは対日貿易の赤字解消を目的に、円高ドル安政策が実行されました。1990年には3回目のドル安誘導政策が実行されています。これらの年の近辺では、為替相場はもちろん円高ドル安の方向に動きました。それも、数日、数週間単位ではなく、数年単位での動きです。


逆の場合もあります。1990年のドル安誘導政策以降、ドル円は1ドル=79円くらいの超円高になりました。この後アメリカは“強いドルは国益”という有名な言葉と共に、ドル高政策に転換しています。1998年くらいまでに、為替相場はひたすら円安ドル高トレンドになり、1ドル=150円近辺までいきました。


これらを見てみると、アメリカの通過政策がどれだけ為替相場に影響を与えるかが良く分かることでしょう。アメリカの大統領が変わるたびに通貨政策が変わっているので、新大統領の就任時期を境に、為替相場が1つのトレンドを形成する、と考えてもいいかもしれません。中長期トレードのときは、アメリカの通貨政策による数年単位のトレンドを見極めることが大事になってきます。