サブプライムローン問題による円相場の急騰

サブプライムローン問題の影響が最も濃く現れたのは、円相場といってもいいでしょう。それまで円安傾向だった相場は、問題の発覚と共に一気に円高方向に傾きました。最初はアメリカドルに対してだけの円高だけでしたが、徐々に他の通貨(豪ドル、ユーロなど)に対しても円高が進んでいきました。これは一体なぜだったのでしょうか?


通常円高になるということは、日本の景気がよく、円が買われていることを示します。しかし、今回のケースは違います。決して問題発覚時の日本の景気がよかったは言えません。むしろ世界的に見ればかなり低水準の景気だったと言っていいでしょう。


相場が円高方向に傾いた理由の一つとしては、日本が他の国に比べると、サブプライムローン問題による影響をあまり受けていなかった、ということが考えられます。


実際、アメリカの金融機関が発表したサブプライムローン問題による損失が数100億円だったのに対し、日本の金融機関が発表した損失は多くて数10億円程度、その差は約数10倍ありました。


日本で一番大きな損失を出したのはみずほフィナンシャルグループでしたが、アメリカの金融機関の損失に比べればはるかに小さなものでした。金融機関の損失の少なさから、日本円への期待が多少なりとも高まったと言えます。


また、円安が進行しすぎていたというのも理由の一つです。サブプライムローン問題が丁度いいきっかけとなり、投資家の間で利益を確定する動きが高まり、円高が進行したのです。