当初、サブプライムローン問題に対する危機感は少なかった

2007年夏場頃に発覚したサブプライムローン問題ですが、当初、市場関係者の見方は非常に楽観的なものでした。「所詮サブプライムローンを発行している会社などごく一部、それらの会社がつぶれるだけで、銀行もたいした損を出すことにはならないだろう、アメリカ経済に与える影響など微々たるものだ」


現に、サブプライムローン問題が発覚して以来乱高下を繰り返していた為替相場も、7月後半には落ち着きを取り戻していました。


このまま為替相場は安定した動きになっていくのか、そう思われた矢先の2007年8月3日、状況は一変します。アメリカで発表された経済指標(雇用統計、ISM非製造業景気指数)が予想以上に悪かったのです。一旦は落ち着きを取り戻していた為替相場ですが、この発表に敏感に反応します。一気にドル安方向に向かったのです。


さらにこの後、アメリカのシティバンク、JPモルガンといった大手金融機関が、サブプライムローンによる多額の損失を発表したことにより、ドル安の流れは加速していきます。また、アメリカだけでなく、ヨーロッパ、アジアの金融機関も次々にサブプライムローン問題による損失を発表していきました。サブプライムローン問題はアメリカだけにとどまらず、全世界に広がっていったのです。


サブプライムローン問題による経済への影響、金融機関の損失は、市場関係者が思っていたよりもはるかに大きかったということになります。そしてこの問題の底は、2008年4月現在でも、はっきりとしていません。