なぜこれほどまでの円高に?そして今後は?

2008年は主だった通貨全てに対して円高になるという異常事態が起こりました。特に値動きが激しかったのはユーロ/円、ポンド/円です。ユーロ/円は2007年に170円まで円安になっていましたが、2008年になると急降下し、一気に115円まで円高になりました。ポンド/円にいたっては2007年に250円まで円安になっていたのが、145円まで円高になりました。一体なぜこれほどまでの円高になってしまったのでしょうか?

第一の原因は、日本がサブプライムローン問題の直撃を受けなかったからです。サブプライムローン関連の金融商品が開発されて世界にばらまかれたのは2003年、このときの日本はデフレ不況で、各金融機関は金融商品を大量に買う余裕がないほど痛んでいました。幸か不幸か、このときのデフレ不況がサブプライムローン関連商品を日本に上陸させなかったのです。「日本の金融機関はあまりダメージがない、日本円は安全だ」という心理が市場を支配し、円高を押し進めました。


第二の原因は、円キャリートレードの巻き戻しです。金融問題を抱え不景気になっていった国は、政策金利を大きく引き下げるようになっていきました。“低金利の円を借り、売ってからより高金利の通貨やその国の金融商品に投資する”という円キャリートレード自体が成り立たなくなってきたのです。円キャリートレードが巻き戻されるということは、借りられていた円が全て買い戻されることになります。世界中の投資家が一斉に円を買い戻したことで、円高がより進行したのです。


今後も世界中が利下げを継続し、日本と各国との金利差がより縮まってきます。この動きが続く限り、円高が進行することになるでしょう。円高ストップのためには「世界各国の利下げ打ち止め」が絶対条件になってきそうです。