金本位制

金は元々採掘量に限度があり、貨幣として使うにはあまりに希少な存在でした。しかし1816年、当時の世界経済のリーダーであったイギリスが金貨の鋳造、流通を認めるようになって以後は、全世界がこれに追従します。いわゆる金本位制です。

19世紀の金本位制は金そのもの(金貨)が貨幣として流通していましたが、さすがに金貨だけでは十分な流通量を確保できません。そのため、金との交換比率を一定に定めた兌換紙幣という補助貨幣も同時に流通していました。


金本位制は現代の変動為替相場とは異なり、一種の固定為替相場としてとらえることができます。金融引締めという面では非常に強い力を持っていますが、金そのものの流通量が少ないため、急速に国内の通貨が増減したときには対応できないというデメリットも抱えています。


20世紀になって第一次世界大戦が勃発すると、世界各国が金本位制を廃止し、管理通貨制度に移行します。戦争による莫大な軍費などの支払いが金本位制のままでは困難になったためです。


その後、第一次世界大戦が終結し1919年にアメリカが金本位制に復帰すると、再び世界各国も金本位制を再開します。しかし1929年に勃発した世界恐慌により金本位制が機能しなくなり、再び世界各国が金本位制を離脱することになりました。19世紀から20世紀にかけての為替相場は、金本位制の確立、離脱、回帰を繰り返してきたのです。