原油価格と為替の関係

商品先物相場の中でもトップクラスに取引量の多い原油の価格動向は、為替相場に大きな影響を及ぼします。

基本的に原油価格の上昇はドル安と連動します。これは、世界で行われている原油決済のほとんどが米ドル建てで行われているからです。米ドルが安くなっているのに原油価格が動かないということになると、産油国の利益が大幅に削られることになります。こうした事情があるため、ドル安に対するヘッジとして原油にマネーが流れ込んでくるのです。記憶に新しい2007~2008年の原油高騰の原因をよく見てみると、極度のドル安が背景にあったことは明らかです。


ただし、原油価格と為替の相関はこれだけではありません。原油価格の上昇とドル高が連動することもあります。これは、景気の回復(もしくは拡大)局面において、投機マネーが原油に流れ込む一方で、アメリカが金融引き締めを行うことによって米ドルがアメリカ国内に還流される現象が連動している状況です。


金価格と為替に比べると、原油価格と為替の方がより複雑な要素が絡み合う傾向にあります。新たな相関が形成される度に背景にある経済状況を分析する必要があります。