人民元の歴史

人民元の原型は中国共産党が支配地域で独自に発行していた通貨です。この頃の中国は国民党や共産党などによる内乱状態にあり、地域によって流通している通貨がバラバラでした。紙幣だけでも数十種類あり、さらには銀貨、銅貨、銭票までもが流通していたようです。

当時の通貨制度については諸説ありますが、国民党の支配が及んでいなかった地域で成立していた中華ソビエト共和国の通貨制度がメインの制度であったと考えられています。


第二次世界大戦終了後、1938年には中国人民銀行が設立され、1949年になると中華人民共和国が正式に建国されます。この後、共産党の支配地区のみで流通していた人民元は中国全土に流通していきます。1951年には旧通貨の回収がほぼ完了しましたが、それまでの内乱による経済の混乱のため物価が高騰し、人民元の価値はどんどん目減りしていき、しまいにはハイパーインフレになってしまいます。1950年代に発行された5万元札などが当時の混乱振りを今に伝えています。


その後1955年にはデノミ(通貨の切り下げ)を行い、ハイパーインフレは沈静化していきます。大躍進政策、文化大革命などの大混乱はありましたが、通貨価値は比較的安定して今に至っています。